今回はデジタルカメラの強み,撮った写真をその場で見れる液晶モニタと
素人さんに「このカメラどこ見るの?」とか「画面に写してよ(ライブビュー)」
と言われてしまうファインダーについてです。
正直僕はライブビュー嫌いです。
AF(オートフォーカス)遅いし,ピントロックできないし。
いい事ないじゃないですか。
さて,本題に入りましょう。
1. ファインダーとは
まさに写真に写る絵を確認するための窓をファインダーと呼びます。
ほとんどのカメラにファインダーはついています。しかしついてないものもあります。
また,ファインダーにもいろいろな機能があり,
絞り値やシャッタースピード,ISOなどなどを確認できるものから
ピントすら確認できない透視式ファインダーまでピンキリです。
2. ファインダーの能力
まず,ファインダーのステータスを見てみましょう
ⅰ視野率
視野率とは光学式ファインダーでは実際に撮像素子に
投影される絵の範囲とファインダーで覗く絵の範囲の比を
「視野率」といいます。つまり両者が一致する場合は
「視野率100%」というのですが,基本的にはファインダーのほうが
狭い範囲になるので97%やら95%やらとなります。
なんでそうなるのかというと,コストの問題です。
実は視野率約100%のファインダーはあります。
しかし,それを作るためにはペンタプリズムを使用するため
重くなり,でかくなります。さらに高くなります。なのであまり実装されません。
ⅱファインダー倍率
これまた,視野率と似たような言葉ですよね。
これは実際に撮る絵ではなく肉眼で見る時と比べた比です。
素通しのガラスを1倍として考えます。
そうするともちろん望遠レンズか広角レンズかで変わるのですが
カメラの機種によって同じレンズを装着しても変わることがあります。
これを,ファインダー倍率と呼びます。
ちなみに撮像素子が大きいとファインダー倍率は小さい傾向にあります。
またファインダー倍率を上げるアイテムがあります。
ⅲ視野補正
これは,視力の弱い人がメガネをかけずに写真を撮る時に
使う機能です。これでメガネのように調節しておけば
ファインダーに十分目を近づけて写真が撮れます。
しかし,右目で覗いて,左目で被写体を追う撮影などでは
めがねをしないとまったく見えないので使えません。
ⅳハイアイポイント,ロングアイポイント
これはメガネを着用したまま写真が撮れるように
ファインダーから少し離れた位置でもファインダーが
覗けるように設計されたファインダー。
これならさっきの撮影が可能になる。
ⅴ視差
これも視野率と少し似ているのだが,
実際に映る絵の範囲とファインダーで見える絵の範囲の
ズレの事。「映るん○す」とかの使い捨てカメラのように
ファインダー窓がついているだけのものによく生じます。
3. ファインダーの種類
上のステータスをカバーしたりなんだりしていろいろな
ファインダーが開発されました。そのうち4つを紹介します。
ⅰ透視式ファインダー
さっき述べたようにレンズとはまったく連動しない窓がついているだけの
ファインダー。基本的に「大体こんな感じ」という程度である。
とくに被写体に近づくとずれが大きくなり,遠くなるとズレは少なくなります。
さらに,ピントが合っているかわからないし,ボケも確認できない。
ただ,コストがかからないので安価なカメラやトイカメラに使われます。
ⅱアイレベルファインダー
まぁ,一番一般的なTHEファインダーです。
一眼レフカメラの主流です。
名称からもわかるようにカメラを目の高さに構えて
画面が見られるファインダー。
ⅲウエストレベルファインダー
ロマンです。
ウエストレベルなのでカメラを上からのぞき込むように見るファインダー。
主に二眼レフカメラで使われているが,一眼レフの
中判カメラ(のうちフィルムサイズが6×6や6×7の一部)で使われている。
とにかく二眼レフカメラをウエストレベルで構えると超イケメンです。
ⅳ電子ビューファインダー(EVF)
ファインダーの先が光学式でアナログなものではなく
画面があり,それを覗くというもの。
正直,画面が粗く,ディレイ(遅延)が発生する。
また,マニュアルの精密なピンとあわせが難しいです。
しかし,これを実装することでミラーボックスの必要性がなくなり
カメラがコンパクトになったり,視差や視野率の低下も
なくなります。設計上の自由度が増すが,
やはりコンパクトデジタルカメラ向けである。
4. 液晶モニタ
液晶モニタは撮影画像を写したり,撮影時にファインダーとして
撮像素子に映る画面を表示することができます。このとき
視野率も視差も完璧なので安心して写真を撮れます。
ちなみに一昔前の一眼レフでは設定の表示しかできません。
また,液晶が可動するタイプでは覗いて撮れない様なアングル
からでも撮影ができます。
しかし撮れる写真が1000万画素とか言う時代に
液晶モニタは約30万画素とか言っているので表現力がいまいちです。
なので,写真を楽しむのには使えません。
5. まとめ
やっぱり光学式ファインダーをのぞいて写真を撮るのが一番ですね。
しかし,何も考えずに撮るならモニタが楽です。
なんというか,車のマニュアルとオートマみたいな感じですね。
幸い,カメラ業界ではマニュアルが主流・・・・あれ
販売台数的にはコンデジが圧倒的だから
やっぱりオートマが主流なのかな・・・・
というわけで,一眼レフで写真とってと頼まれたら
ファインダーをのぞいてスマートに写真を撮ってあげてください。
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